ロシアの芸術家、過激派作品の疑いで何年も投獄される危険を冒す

最近の出廷で、芸術家のワシリー・スロノフは、自分の状況と故アレクセイ・ナワリヌイの状況との類似点を指摘した。自身の作品に「過激なイメージ」を表示した罪で最長４年の懲役刑が科せられているスロノフ氏は、２月１０日にシベリアのクラスノヤルスクで証言した。

同氏は、2月16日に北極の流刑地で亡くなったロシアの野党指導者ナワリヌイ氏と同様に、自分も表現の自由を主張したことで罰せられていると述べた。報道されたナワリヌイ氏の獄中死は、ウラジーミル・プーチン大統領の独裁化が進むロシア下で、投獄されている芸術家やその他の人々が声を上げるとどうなるのかを示す不穏な兆候だと多くの人がみなした。現代美術におけるロシアの文化的象徴や刑務所のテーマの皮肉な描写で知られるスロノフ氏は、ナワリヌイ氏が生前に直面したのと同様の政治的迫害に直面していると信じている。

抗議活動団体「プッシー・ライオット」のメンバーが共同設立した人権ニュースサイト「メディアゾナ」が公開した文書によると、スロノフさんは自宅とアートスタジオが家宅捜索され、捜査員がコンピューターと携帯電話を押収したストレスについて語った。彼は取調官たちに乱暴に扱われた。スロノフ氏は法廷で、自分がナワリヌイ氏と同一視され、反政府芸術家というレッテルを貼られたことに不信感を表明した。シベリアの大都市クラスノヤルスクの裁判所は、スロノフ氏を4月7日まで拘留する判決を下した。しかし、このような逮捕は通常、捜査中に延長されるか、公判前の拘禁に切り替えられる。スロノフ氏の訴訟は、プーチン大統領やウクライナ戦争に対して、あるいはLGBTQ+の権利を支持する虹などの画像を使用して、芸術家や人々をターゲットにした、ロシア全土で複数の訴訟のうちの1つであり、ロシア最高裁判所は2023年11月に過激派とみなした。

スロノフ氏は以前、昨秋の「Gulag Toys」シリーズの展示会でロシアの伝統的な積み人形のバージョンを展示したとして、1,000ルーブルの罰金を科されていた。展示会はクラスノヤルスクのノボテルホテルで開催されました。当局は、このおもちゃがAUE（「Prison Order Universal」の略）と呼ばれる犯罪青少年運動に関連するスターを描いていたとして問題視した。このおもちゃには、「メメント・モリ」という言葉が書かれた頭蓋骨、手錠、有刺鉄線、囚人虐待の描写、そして「生き残った者は幸せになり、死んだ者は幸せになった」というフレーズも含まれていた。この結果、スロノフ氏は自身の作品に対して最初の罰金を受け取った。

スロノフ氏とAUE運動との関係疑惑は、ロシア全土でさまざまな訴訟を正当化している。彼は特に、ホテルの美術展示会で多くの人が八芒星のシンボルを公然と利用できるようにしたとして告発された。その時、スロノフはそれを誤解として却下した。しかし、彼がソーシャルメディアから人形の画像を削除することを拒否すると、その後、繰り返しの違反、つまり刑事犯罪で起訴された。

シベリアのメディアの報道によると、スロノフ容疑者はカザフスタン行きの片道航空券を所持していたため、逮捕前に空港で拘束されていた。彼がオンラインプラットフォームから作品を削除することを拒否し、国外に出ようとしたため、彼に対する罪は重くなった。

スロノフ氏は法廷で、国外逃亡を試みたことを否定し、ウラジーミル・プーチン大統領の大統領選挙が目前に迫った無実の芸術家を投獄することは大きな広報問題になる可能性があると警告した。同氏は、自身を拘束するという不当な決定は、ロシアを批判する人々によって利用され、ロシアの最高当局および司法当局のイメージを傷つける可能性があると述べた。同国では3月15日から17日まで次期大統領投票が行われる予定だ。スロノンは、あからさまな政治活動家としてではなく、権力者に対して毅然とした態度で発言する人々のグループに属していると描かれてきた。乱れた長いひげを生やしたスロノフの外見は、ロシアの農民の古典的なイメージや、作家レフ・トルストイが田舎の衣装を着て描いた自身の姿を思い出させます。